2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

泥んこ遊びの報酬

雲ひとつない夕焼けに向かって京葉道路を都心方面に向かいながら、ベット・ミドラーの「男が女を愛する時」がカーラジオから流れて来た。田んぼ作業で程よく疲れた身体に、聴く者をなぎ倒すようなミドラーのボーカルが沁み渡る。オジさんたちの泥んこ遊びの…

消費される刻印 〜 アンディ・ウォーホル展(森美術館)

art

宇多田やYUKIの歌をぼくが好きなのは、そこに死や虚無がきちんと挿入されているからだ。光と影があってこそ優れたポップミュージックは人の心に刻印される、勝手にそう思っている。 森美術館で開催中の「アンディ・ウォーホル展」で、もっとも驚いたのは、イ…

5年目

程よい厚みのあるトロトロ層の上を、オタマジャクシが悠々と泳ぎ回っている。まだ生まれて間がないのか、どれも5ミリほどの頭のほうが、胴体より断然大きい。田んぼに近づいた僕の気配を察してか、ほぼ全身を横たえていた全長4センチほどのミミズが、頭部…

自分という殻〜夜久弘著『決定版!!100km・ウルトラマラソン』

Run

先の板橋から9日目、鼻風邪もようやく収まり、桜が満開の下を70分間走。走り出して身体がほぐれてくると、花見客を尻目に、適度な発汗とともに身体がゆっくりと目覚め、稼働していく感覚がやっぱり心地いい。 自分のちっぽけさを相対化する方法はいくつも…