2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

NHKBS「尾崎豊没後15周年」2時間SP〜君は思うように生きているかぁ〜!

ブルーハーツの「リンダリンダリンダ」と、尾崎豊の「十七歳の地図」を初めて聴いたときの衝撃は、今でも忘れない。その表現の切実さと巧みさは、雄叫びのようなヴォーカルとともに、たしかに僕の胸に突き刺さったから。 先日も友人と食事してから、久しぶり…

北上川ぞい散策と「泣けと如くに」 

満開の山桜と、静かにたゆたう北上川の先に残雪の岩手山。川岸には濃いピンク色の芝桜と、色とりどりのチューリップ。あるいは雑草の中に点在する白い花弁の水仙、そして草を食むカルガモの群れ。 盛岡市内を流れる北上川ぞいの散策は今、北国の春を愛でるの…

一度に冬と春を味わう 

この冬の初雪を、4月下旬に見るとは予想外だった。26日夜、東北新幹線「沼宮内」駅から葛巻町へと向かうタクシーに乗車中、大吹雪に見舞われた。日本はやっぱり広いわ。気がつくと、辺り一面銀世界へ。運転手さんも驚いていた。翌日は晴天だったが、人気…

「どこでもドア」で前へ 

昨日からタラタラ書いていた原稿を、ようやく書きあげた。・・・ったく、我ながら書くの遅いなぁ。今日はこれから新幹線で盛岡方面へ。明日の早朝取材に備えての前泊の予定。 数日前、ひょんなことから江戸時代より続く南部鉄瓶店の話を耳にした。じつはその…

白痴かと思う自分と我慢強く向き合う 

五年ぶりぐらいで、ベランダの山吹の鉢が花をつけた。女心と秋の空以上の気まぐれぶりだ。しかも1本の茎だけに、わずか3つの花だ。しっかり愛でてやろうと洗面台に飾る。真綿色のハナミズキと山吹色の山吹。ぼくの好きな花が咲き誇る季節だ。 夕食後にキー…

冨山和彦氏(元・産業再生機構代表取締役専務兼COO)インタヴュー記事掲載(日経BPnet)〜「決断できない、いい人たち」経営の功罪 

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実際に向き合ってみて、感じる人となりというものがある。 冨山さんはその肩書きに左右されることなく、ごく自然体の人だった。一見何気ないようにも見えるが、それは簡単なことではない。まるで冴えないお役人が、許認可事業の担当部署になり、民間業者から…

中平卓馬トークショー(ABC本店)〜「写真は記録」への純粋な回帰

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「最近、”ムツゴロウさん”って言われるんだよなぁ」 写真家・中平卓馬さんが誰にともなく、そうつぶやくと会場から笑いが起きた。ぼくも思わず笑ってしまった。だってホント、作家・畑正憲さんに似ているんだもん。 会場の前から二列目の右端に座っていたぼ…

結純子ひとり芝居『地面の底が抜けたんです』(日本女子大)〜自らが光となる、という着想 

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結婚直前にハンセン病を発症した、ある女性の生涯をたどった、ひとり芝居を観た。結純子さんのひとり芝居『地面の底が抜けたんです』。藤本としさんの原作地面の底がぬけたんでんす 1―ある女性の知恵の73年史をふまえたものだ。 後半、ハンセン病が進み視力…

「門前の小僧」作戦でフランス語を 

今、会いたいフランス人がいる。80歳近くて言葉数の少なそうな、ある業界のタフ・ネゴシエーターとして知られる男性だ。フランスとドイツの狭間で揺れ動いた歴史をもつアルザス・ロレーヌ地方在住。 「あなたにお会いして、どうしてもお話をうかがいたくて…

ピーター・へネシー展『My NSAT-110』(プロジェクトスペースKANDADA) 

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CS衛星放送に使われている通信衛星『NSAT-110』を実寸大で製作したアート・プロジェクトが、東京メトロ東西線「竹橋」駅そばのプロジェクトスペースKANDADAで、20日から5月19日まで開催されます。ピーター・へネシー展『My NSAT-110』。CS放送を受信し…

西村佳哲『自分の仕事をつくる』〜ギョッとするか、ただの「フーン」か

気に入ったフレーズがあると、その本のページの上隅を少し折る癖がある。16日の日誌で書いた西村さんの本を読み始めたら、たちまち折り目だらけになってしまった。いいモノをつくっている人は、働き方からして違うはずだと考えた西村さんが、気になるモノ…

宇多田ヒカルVSミラクルひかる 

笑えます。ただ、宇多田の歌まねだから、その歌唱力はスゴイ。

西村佳哲さん(リビング・ワールド代表)と初対面 

そよぐ風をカーテンを使って可視化しながら、それを音楽と同調させる。あるいは風のゆらぎや強弱を、色彩やその色の帯によって、目に見えるものとしてカタチを与える。好きだなぁ、こういう感性と視点。それに触れる人間の五感をひらいてくれる感じがとても…

夕方のジョギングの戸惑いと加速感

Run

走り出してみて、身体のだるさに気づいた。全身が重かった。10分、20分と過ぎても、少しも軽くならない。ちょっと嫌気がさしてきた。止まろうか、という考えが浮かんだ。 なんでオレは走ってるんやろう?とふと思う。誰に頼まれたわけでもないのに、こん…

倉敷美観地区にて(5)

じつは岡山へ向かう途中、編集者と茂木健一郎さんの話になった。茂木さんと、先の『脳の欲望』の著者である野村進さんの対談に、その編集者が同席したという。そのとき、脳科学という本来ならそんなに売れそうにない分野のの本が売れている現状について、茂…

倉敷美観地区にて(4) 

野村進著『脳の欲望 死なない身体』という本に、アルツハイマー病(認知症の代表的な症例のひとつ)について、こんな研究者のコメントが紹介されている。 「人間の脳の大脳皮質が発達したから、アルツハイマーが出てきたわけですね。人間が長生きしすぎたか…

倉敷美観地区にて(3) 

岡山空港から羽田に戻り、自宅へと向かう電車の中で目に飛び込んできた広告がある。「10秒メシ」というゼリー型食品のそれだった。ずっと東京にいたら、何の違和感も覚えなかったかもしれない。でも岡山で3日間を過ごしたぼくは、スピ―ド信仰もここまでく…

倉敷美観地区にて(2) 

あまりくわしくは書けないが、ある認知症のグル―プホームに行ってきた。認知症には若年性のものがあるが、大抵は65歳以降に発症し、痴呆症状が進み日常生活が送れなくなる病気だ。グル―プホームとは、9人以下の認知症の方々が、家庭のような雰囲気で暮ら…

倉敷美観地区にて(1) 

平日午後4時半、人通りも少ない倉敷IVYスクエア脇の桜並木をゆっくりと歩いた。地面にはかなり花びらが落ちていたけれど、まだ葉桜ではなかった。東京よりずいぶん南になるのに桜の種類が違うんだろうか。20年以上ぶりの倉敷再訪。学生時代、修学旅行の添…

「働く意味」を見つけた元ニ―トたち〜『潮』5月号 

先週5日発売の月刊誌『潮』の特別企画『若者の働きかた』で6ページの記事を書きました。ぼくの予想以上に、ウサギとカメの物語みたいな文章になりました。自分のこだわりや想いにこそ、こだわることでたどり着ける場所がある。「自分を信じる力」について…

傑作!他人丼〜料理センスって隠せませんなぁ 

いやぁ〜、長年作っていなくても、一度失敗すれば感覚が戻ってくるんだよなぁ。今日は豚肉とタマネギで他人丼に挑戦。まず豚肉と細ぎりタマネギを軽く炒める。次に丼用の小ぶり片手鍋に、にんべんのダシを2倍の量の水で割ったものに、料理酒と黒酢少々をま…

90分間走初トライアル〜やっぱり、走るのって身体に悪い?

Run

走り終わって屈伸しようとしたら、下半身がバキバキ音を立てそうなほど張っていた。それでも体操するごとに徐々に柔らかくはなっていったのだけれど。 週末は時間が取れそうにないため、午後3時から走る。葉桜や濃いピンクの梅を見物しながら、軽めの90分…

日経ビジネス今週号「”抜け殻”正社員〜派遣・請負依存経営のツケ」特集〜堕ちた技術立国の正体 

情報としては、かなり遅いのかもしれない。でも、うちの奥さんも言ってたけど、この特集はたしかに面白いわ。キャノンの請負社員は、同社のモノづくりのかなり根幹作業を担っているらしい。法的には、製造業の請負労働は単純労働に限られているから、つまり…

祝!田町「ヌースフィア」PRビデオ完成 

田町駅三田口から徒歩2分、オーガニックカフェ&ダイニング「ヌースフィア」のPRビデオが完成しました。友人・吉見直人くんの作品です。パチパチパチパチ・・・。そこに集う人たちの、「さまざまな感情のネットワ―ク」をテ―マにつくってくれました。うれし…

大友克洋『蟲師』〜海外市場を見据えた、熟練の創り手による横綱相撲 

オダギリジョーという俳優は、やっぱりスゲェな。『血と骨』のはすっぱなドラ息子役、『ゆれる』の女癖の悪い人気写真家役、そしてこの映画の蟲師役。どの役にもじつに違和感なく、すんなり溶け込んでいる。そのカメレオンぶりは、誰にでもできる芸当ではな…

門井肇監督『棚の隅』(下北沢アートン)〜テ―マの普遍性と物語の小ささというバランス感覚 

映画の日、夫婦で2本の映画をはしごした。最初の1本は小さな劇場で、もう1本は銀座の大きな劇場。だが、それは品質の「格差」とはイコールとはならない。小品ながら、ぼくが心を揺すられたのは前者の、大杉漣主演映画『棚の隅』だった(同劇場での上映は…