煮物失敗と昆布水の意外な使い方

rosa412005-03-20

  およそ3年のブランクは大きかった。三連休の中日、ひさしぶりに夕食を作った。大根と豚の薄切り肉の煮物に挑んだら、うまくいかなかった。落し蓋(ぶた)をして20分ほど煮込んで、いったん冷ましてみると味が薄い。そこで煮汁だけを別にとり出し、醤油と砂糖を加えて味をととのえ、ふたたび煮込んで冷ましたのだけれど、まだまだ味が足りなかった。
 ショック。煮物は弱火でことこと煮てから、火を止めて冷めていく間に、つゆの味がしみて美味しくなる。時間が美味しくする点が、煮物のおしゃれなところ。昔はまあまあ得意だったのに・・・。
 おれの方がはるかに料理上手だったのに、この3年間で夫婦間の序列は完全に逆転していた。彼女が専業主婦になってから、まるで作らなくなった。それまではマメな料理好きだと思っていたから、自分でも意外だった。ただ、食い意地がはってるヤツってことだ。
 だから今日は、左アンテナの「味ノマチダヤ」までわざわざ行き、そのwebでおすすめの醤油とみりんを買ってきて、調味料でその差を補おうと挑んだのにこのザマだ。
 きっかけは「クロワッサン」最新号だった。「家族を唸らせる、ちゃんとした家庭料理」、このタイトルはうまい。普段は同誌の主要読者ではないけれど、腕に覚えがある人間の心を微妙にくすぐる。そう、おれはまんまとくすぐられた。
 でも失敗ばかりでもない。同誌で紹介されていた昆布水の活用法は大きな収穫だ。昆布の一切れを、水2リットルのペットボトルに入れて冷蔵庫で冷やし、それでお味噌汁とご飯を炊くというアイデアだ。昆布を入れることで味噌汁の濃くは当然増すし、昆布水のミネラル分がご飯を美味しくする。冷えた昆布水の方が炊くときに時間がかかる分、つやつやに炊けるという効果もあるらしい。