rosa412007-03-26

「21_21デザイン・サイト」のプレス内覧会(東京ミッドタウン)〜過程をこそ見せるという試み 
 写真は生アンドーである。安藤忠雄氏自身による建築ツアーに参加してきた。つい3時間ほど前のホッカホカだ。場所は今月30日からオープン予定の、東京ミッドタウン(六本木)内にある「21_21デザインサイト」。同センターの発起人である三宅一生氏の「一枚の布」デザインに触発されて、長さ55mの鉄板一枚で屋根が作られている。ここは地下に深くつくられていて、他の安藤作品同様に、採光と暗がりのバランスもよく考えられていて、ちょっと迷路めいてさえいる。
「建築というのは、デザインする人と実際につくる人があれこれ考えながらつくっていくのが面白いんです。ところが、最近の大型ビルというのは『つくる』というより、『組み合わせる』感じが強くなっています。だから面白みに欠ける。最近の子育てもそうですなぁ。親が育てるプロセスをできるだけ簡単に省こうとするから、なかなか子どもがちゃんと育ちにくくなっているように思います」
 今回、安藤さんの『悪戦苦闘』という展覧会では、このデザインセンターができあがるプロセスが、さまざまな形で見られる仕組みになっている。ふつうはコンクリートが流し込まれて見られない鉄筋とか、実際に屋根に使われている鉄板、図面やビデオなど。
 過程をこそ見せるという試みが、このセンターの基本コンセプト。だけど、これは見る側が試される空間でもある。だから、何事もレディメイドのものをただ消費することに慣れている人には、少しも面白くないかもしれない。
●追記)ちょっと日にちを飛ばしたので、明日以降の更新は過去の日誌に書きます。