衆議院選挙、あなたの投票行動はどうよ?(第3回)

○Cさん(男性40歳・会社員)
小選挙区)どちらも
比例代表)投票棄権
選挙結果について)正直「怖い」という気持ちでいます。パッと思いつくだけでも、サラリーマンを主たる対象とした増税があるだろうし、憲法は改正に向けて動き出してしまうだろう。得るものは「郵政民営化」だけなのか。
○棄権について
「①めんどくさかった。②今回は投票率が上がるだろう。そんな中で自分も投票に行くのは、ナンカ「ブームに乗ってる」感じでいやだった。③郵政民営化には賛成なのに、自民党には入れたくなかったので投票する相手がいなかった。「郵政民営化に賛成する野党」があれば入れてたのに」
○選挙結果について
「郵政ではなく「憲法を改正するか否か」の一点を国民に問う選挙をやってもらいたい。その結果でこの国にとどまるか、すっぱりあきらめるかの判断がつく。もちろんそのときは投票に行きます。」
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郵政民営化には賛成なのに、自民党には入れたくなかった」−Cさんのような人は多かったと思う。今回は「自民党は嫌いだけで、小泉さんなら何かやってくれそう」といった気分で、自民党公認の候補者や、自民党に投票した人も多かったにちがいない。そのねじれに、戦後60年の政治と有権者の関係がある。
 高度成長時代には、政治なんてあんまり関係なかった。だが不景気が長引き、学校や職場で優勝劣敗の空気が色濃くなってくる中で、政治への不満や苛立ちがふくらんできたとき、政党の選択肢がたいして与えられていないことに、多くの人が気づたにちがいない。そういうときに、体制内「改革」を唱える小泉首相こそが、「わたしだって、世の中が変わらなきゃいけないことに気づいているのよ」と意思表示するのに、もっとも手ごろだったんだと思う。
 Cさんがいう「憲法を改正するか否か」のワンテーマでの衆議院選挙、ぼくも大賛成!だけど、オバサン好きする甘いマスクの反面、タカ派核兵器保有論者の安倍ちゃんに、そんな度胸はないとも思う。