南青山『アントニオ』〜披露宴をあげた思い出のお店に夫婦で再訪

rosa412006-07-28

 ぼくの誕生日から2日後、すごく久しぶりに『アントニオ』に出かけた。今年が結婚10周年ということもあってね。かれこれ、7、8年ぶりだ。
 昔ながらの高い天井(当たり前か)、ピンクとオレンジを適度に混ぜたような店内のトーンと、オレンジ・トーンの少し暗めの照明やロウソクも昔のまま。
 パルマ産の生ハムとオリーブの前菜がうまい。いや、別々に食べたことはあったけど、一緒に食べると美味いわ、こりゃ。ポテトの冷製スープは、飲むほどに少々塩辛さが気になるが、濃厚で美味。そして、ここのおススメが、バジリコのペェットチーネとイカ墨のリゾット。きしめん風太麺のペットチーネとバジリコの相性は、やっぱ抜群。そしてイカ墨のリゾットは、従来のメニューに、鷹の爪をくわえてピリ辛風味に変身していたが、こっちの方がパンチがきいてて美味い。
 懐かしい料理に舌鼓を打ちながら、この10年を二人で駆け足で振り返った。
 思い出の旅行ベスト5、忘れられない日ベスト5などなど、何度も喧嘩したことも、奥さんが深夜2時に家出したこと、最初のデ―トのこと、偶然にニアミスしたクリスマスパーティのこと、沖縄の海でオレが失くしたカルチェのマリッジリングのこと・・・。
 そしてメインは、思い出のオッソブッコ―子牛のスネ肉煮込み。ぼくが感動した骨の中の骨髄を小さなスプーンで、ソースと混ぜて口にふくむと、10年前の感動が静かに蘇ってきた。骨髄さえも味わうなんて、それまで考えたこともなかった当時のぼくは(まっ、イタリアンにもあんまり行ったことなかったんで)、ありとあらゆる方法で、子牛を味わいつくすという料理人の姿勢もふくめて心を打たれた。イタリア人はすげぇ〜〜と。
 ふと気がついたら、沖縄で失くしてもう一度買い直したマリッジリングは、なぜか僕の左手薬指の第二関節から下には入らなくなっている(^^;)。