「ヘン・ペソク」プロジェクト(2)〜ランニング講習会で


 ぼくはすぐに対策に乗り出す。
 まず、100円ショップで、青竹踏み用グッズと、足指の間にはさんで間隔をひろげるグッズを購入。さらに食後などにタオルを足指でたぐり寄せる練習を開始。また、奥さんの了解をえて、台所をのぞく自宅内では裸足で歩くことにした。(だが、青竹踏み用グッズはすぐにひび割れてしまい、渋谷のロフトで再度購入)

 
 いずれも、講習会の講師のアドバイスに従ったもの。以前、近所の整骨医院で、室内では裸足で歩くよう勧められていたことを思い出した。室内外でスリッパやサンダルを使うから、摺り足になってしまい、きちんと踵で着地し、足の指で蹴るような歩き方ができなくなる。骨盤を使って歩けなくなり、骨格が歪む原因になりやすいという話だった。


「偏平足」という言葉の響きが物珍しかったらしいのと、最近、韓流ドラマにハマッているせいか、奥さんには「なんか韓国人の名前みたいだね」と言われた。なるほどね。そこで一連のトレーニングを、「ヘン・ペソク」プロジェクトと命名。食事や仕事の合間に、足指に拡張グッズをはさみ、タオルをたぐり寄せ、歯磨き時に青竹を踏む日々だ。ネット検索すると、爪先立ちもいいらしい。