北京五輪情報への引きこもり〜愛ラブ❤東京新聞

 渋い!思わず、そう唸った。

「朝日、毎日、読売の全国紙三紙の8月15日朝刊一面から『きょう63回目の終戦記念日』の記事がそろって消えていた。紙面のほとんどは、北京オリンピック関連の記事で埋め尽くされていた」

 26日東京新聞夕刊11面の匿名記者コラム「消えた一面記事」の一節。
 コラムはさらに、北京五輪の開幕式当日、グルジアでは大規模な紛争がおきて、南オセチア自治州では一晩で二千人もの市民が殺された戦闘があった、と続く。


 それは読者のせいじゃなくて、大手紙のせいだと反論する人もいるかもしれない。
 でも、メディアも馬鹿じゃない。不景気で原油高、物価高でむしゃくしゃしてる読者を喜ばせるには、終戦記事より北京五輪で日本選手の活躍を伝えるべきだと考えた。そのマーケティングが正しかったことは、テレビの大はしゃぎぶりと、その視聴率の高さを見れば一目瞭然。


 有権者が三流だから政治が三流なのと同様に、視聴者が三流だから、マスコミがいつの間にか敗戦を「終戦」と言い換え、ついには終戦記念日の記事が一面から消えていく。まさに目糞鼻糞。