都会人はなぜ走りたがるのか〜「日経ビジネスオンライン」

　米国ＮＹで、裸足で走る人たちが増えている。裸足で走ることをはじめ、元始的な遊び方を楽しむ人たちは「新しい原始人」とよばれているらしい。「都会人はなぜ走りたがるのか」という表題のWEB記事。「新しい原始人」という言葉にピクンときた。

　アメリカ人コラムニストは、都会の人たちが走りたがる衝動の共通点を、こうとらえる。
「自分の動物としての感覚を尊び、回帰したいと願う点」
走る人間には、よくわかる。それは自分が今、手からあの泥の色と匂いがなかなか取れないのに、週末の田植えを心待ちにしている感情とも近い。

　この著者がコラムの最後を、NYの貿易センタービルの同時テロのとき、取材する側の人間としてあの現場で目撃した光景で、締めくくっている。街があらゆる機能を停止したとき、人々がただただ歩いている姿を、何かしら希望ある姿として。