新刊本のお知らせ〜山田昭男著『毎日4時45分に帰る人がやっている つまらない「常識」59の捨て方』

 創業以来49年間、売上目標を立てたことがない。
 この本のプロローグはそこから始まります。前例踏襲、横並び、あるいは<報告・連絡・相談>による管理主義といった日本企業の「常識」にことごとく逆行する一方、年功序列で終身雇用制度は守ることで、その存在意義を際立たせてきた会社。岐阜県に本社がある電設メーカー、未来工業の創業者兼取締役相談役の著者の新刊です。わたしが取材協力しました。


 同社は、就業時間は7時間15分が原則。残業も、仕事の持ち帰りも禁止です。8時半始業のため、1時間の昼休みをはさんで終業は4時45分。表題はそこに由来しています。昨夏発売されて9刷り3万部となった同じ著者の続編で、8時間にも満たない就労時間で帰るための、社員18人の具体的な実践例も加えたもの。


 先週末、紀伊国屋新宿本店に行くと、1階入口近くの新刊コーナーに正面平積みで2冊並べてもらっていました。大阪の同梅田店ではワゴンで売ってもらっているらしく、好調な売れ行きらしい。 円安と株価高に沸きながらも、本質的な閉塞感は拭い去ることのできない世の中に、この本が新たな視点と知恵を提示する小さな窓になれれば、と願っています。