2009-01-01から1年間の記事一覧

[web」田中陽さんの視点〜おやじ社会の崩壊

日経紙の編集委員、田中陽さんの記事はおもしろい。誰もが知るニュースに、彼の専門領域である消費市場分析の視点から、少し角度を変えて「いま」を切り取ってみせる。 その証明みたいな記事を見つけた。日経産業新聞オンラインの「消費読解」というコラム。…

未来への伝言〜青山ウィメンズプラザ

谷川賢作さんが弾く被爆ピアノの旋律はじつに高らかで、ほがらかだった。 人間国宝の杵屋巳太郎さんの三味線、おおたか静流さんの歌、あるいは、クラーク国際高校の高校生たちとのそれぞれの共演。そして最後の大合奏へ。中身の濃い2時間強のライブだった。…

『ノーモア・ナガサキ』(千代田区一番町プラザ)

ひとつ、温めている書籍企画がある。 ・・・・・・と書くとなんだか少しカッコイイのだけれど、じつは3社ぐらいから、すでに断られていて、途方に暮れていたりする。だから、かなりカッコ悪い。 そこまでダメだしを喰らうと、当然考える。この企画を読者の…

かんたんなようでむずかしいこと

以前、書家である熊谷守一の書で、ハッとさせられたものがある。 「上手は下手の見本なり 下手は上手の見本なり」 あるトップセールスの方とお会いするために、目黒の都ホテルに出かけた。佐野元春さんの取材で訪れて以来、10数年ぶり。正面玄関すぐの1階…

減速生活者〜高坂さん2回目記事

減速生活者の2回目記事がアップされました。かなりのアクセス数で、担当者も驚いていました。さあ、どこまで続くか・・・・・・。

NHK総合「佐野元春のソングライターズ」〜さだまさし

TV

ある参加者の他界した祖父の思い出から、さださんが、歌のワンフレーズを作ってみせた部分がスリリングだった。「グレープフルーツ色の雲 おじいちゃんの小さな背中」だったっけ。 ギターの旋律の微妙な変化から生まれていく空気感、ひろがっていく情感。さ…

クレイジーケンバンド「ガールフレンド」

先日、「僕らの音楽」に、横山さんが茂木さんと出ていた。茂木さんの『脳と仮想』(小林秀雄賞受賞作)を読んだ横山さんが、すごくよくわかったとゲスト依頼したらしい。意外な組み合わせだが、その番組で流れた新曲が「ガールフレンド」。 孤独(あるいは死…

減速生活者〜日経ビジネスアソシエオンライン

連載が始まりました。自分らしい生き方にギアチェンジした人たちの軌跡を、「減速生活者(ダウンシフターズ)」というタイトルで追っかけています。毎週火曜日更新で、一人につき全4回の記事。アクセス数がひどく低くなければ f(^^;)、3人をご紹介す…

夏の大豆畑

都内から電車をのりつぎ、約2時間半。千葉県東部の八日市場まで取材で出かけた。場所は、都内より深みのある青空の下、高さ20センチ前後の緑葉がゆれる大豆畑。ここで間引きと除草、実になる部分の摘心作業。 タオルを頭にまき、ジャージと作業用に買った…

野中広務・辛淑玉(シン・スゴ)共著『差別と日本人』(角川oneテーマ21)

部落出身の、自民党の強面(こわもて)幹事長かつ官房長官経験者と、在日の経営コンサルタントで強力な女性論客。その二人が、「差別と日本人」をテーマに対談する。ハウツーばやりの出版界には珍しい硬派新書企画。ある方からメールで面白かったと教えてい…

「骨」展(21_21デザインサイト)

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機能美も、ぼくはけっして嫌いじゃない。 「骨」展会場で、動物の骨のモノクロ写真の次は、家電品などをX線で撮影した写真。そして時計などの精密機械のすべての部品が分解されていたり、人工骨の小さな間接部分から15センチ大のものまで現物が並べられて…

山中俊治ディレクション『骨』展(21_21デザインサイト 8月30日まで)

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入口の階段下りたところに、ホッキョクグマの頭蓋骨のモノクロ拡大写真がドカ〜ンと展示されていた。まるでF1のフェラーリ、あるいは新幹線の運転手席周辺を真上から撮影したかのようで、いきなり圧倒された。極限の寒さの中で生存するために進化をかさね…

築地・虎杖(いたどり)裏店

テレビなどに出るようになってから、ここも客層がガラリと変わった。 以前は、お酒好きの中高年サラリ―マンが多かったが、近頃はOLの飲み会や、家族づれや20代カップルなんかも増えた。 夏近しということで、鱧(はも)と水茄子の天ぷら。いずれも塩でい…

お願いされて見えてくる自分

質問するとは自分を語ること。小林秀雄のそんな言い方を少しまねると、他人からお願いされたときに自分が見える。 まず、カメラマンの友人に、室内での人物撮影でのノウハウを電話で尋ねた。その友人は、丁寧に教えてくれたあと、その日の夜にメールでさらに…

ひそやかなマイブーム

ハマッてる。ほぼ、毎食後の5分から、ときに30分。至福のときだとつぶやくと、ずいぶん安上がりねと奥さんが茶化す。し、しっ、至福に値段の高い安いはないでしょうよっ! リビング隣の和室に、うちはソファ代わりにソファベッドを置いている。 で、ご飯…

お祝い

週末、ペルー料理づくしで、わが家でささやかなお祝いをした。 最初の本で取材した子が、この不景気に就職して、晴れて正社員になった。中学三年生の2学期から学校に行かなくなり、中学はなんとか卒業したものの、ひきこもり生活は数年間におよんだ。その頃…

寺田寅彦著『柿の種』〜人としての鮮度

と、まあ、寺田寅彦ショックに遭遇したとき、ふいに思い出されたことがある。 先日、BSイレブンの、阿川佐和子さんがホストの対談番組に、エッセイストの、えのきどいちろうさんが出ていた。ぼくの愛読&畏敬の書『妙な塩梅』の著者。 そのえのきどさんが…

寺田寅彦著『柿の種』(岩波文庫)〜リンクした先の豊穣(ほうじょう)

ひとつの興味があらたな興味に結びつき、そこで予想もしなかった驚きと出合う。本好きにとってはまさに理想的な流れで、この上もない喜び。 先日書いた、吉岡徳仁さんの本で紹介されていた(id:rosa41:20090602)、物理学者・寺田寅彦さんのエッセイ『柿の種…

『CUT』6月号 宇多田ヒカル3万字インタヴュー(2)

歌でも小説でも映画でも、なんでもいい。 その表現が、いったい、どういう場所から生まれてきているのか。その源(みなもと)の在り方が、その表現の深さや広がりを決める。そのことをあらためて痛感させられる。 インタヴューの中で、渋谷陽一は、宇多田の…

人をひきつける会社 西武ライオンズ(後編)

先週につづき、西武ライオンズ後編が公開されました。埼玉西武ライオンズが、プロ野球で日本一になる裏側で、試行錯誤がくり返されていた企業改革の軌跡を追ったものです。 ご興味があれば、ご笑覧ください。

作・山崎哲&岩崎智紀、演出・山崎哲『アキバ、飛べ―秋葉原無差別殺傷事件』(中野・光座)今月15日まで

あの事件が起きた数日後、東京新聞に、加藤某がケータイから時々刻々送信したコトバが載っていた。B4大ぐらいのスペースで、事件前後に彼が誰にともなく送りつけたもの。 具体的なディテールは忘れた。が、その怨嗟の血判状みたいなコトバたちは、読み終え…

西武ライオンズの企業改革(前編)

日経BPnetに、プロ球団運営会社である西武ライオンズの企業改革について、スチャラカの記事がアップされています。前編のテーマは、「権限と責任の集約」。ご興味がおありの方は、ご笑覧ください。

藤代裕展『g...da...g...da 不眠の夜のオブジェ』(西荻窪・ギャラリーみずのそら)6月14日まで

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午前中から昼過ぎにかけて、公園の木陰を選んで2時間半ゆっくり走る。シャワーをあびて昼食をとり、1時間ほどグッタリと昼寝。予定どおり走り終えた充実感を枕に、しあわせ。午後4時半、西荻窪駅から徒歩8分、ギャラリーみずのそらへ。 カフェ併設のL字…

宇多田ヒカル3万字インタヴュー(雑誌『Cut』6月号)

梅雨入りをまえに髪を切りに行った。 ざっと切ってもらい、シャンプしてもらいに一度席を立ったとき、宇多田の顔が表紙の雑誌が目に入った。しまった、最初に見つけてたら絶対読んでたのに・・・・・・。そう思いながら髪を洗ってもらった帰りに、すかさず手…

吉岡徳仁『みえないかたち』〜古典へリンクさせる本

たとえば、中川一政のこんな一文が、引用されている。 ―勿論、画は技術である。しかし、教わった技術は役に立たない。(かなり中略)牛や馬や鶏は人に飼われている。それは自分で餌食を探さない。与えられて満足している。猛獣はどうではない。どうしても満…

中村俊輔の視野

朝から、いや6月のスタートから幸先がいい。 偶然、たどりついた「朝日新聞グローブ」WEBの中村俊輔の記事が面白い。今より大きな視野や深い洞察力をつかむには、いったい、何が必要か。あるいは、どんなアプローチがあるのか。その職種にかかわらず、そ…

寄せ植えの教え

かつて「芸能人は歯が命」というテレビCMがあった。 それにならえば、今年の賀状にも書いたのだけれど、「植物は根が命」。外出先で見つけた小さな葉ものが、けっこう育ってきたので大きな鉢に移したり、寄せ植えにする。 写真右側のクッカバラは南米産。…

芦崎治氏出版記念パーティ

今、話題の『ネトゲ廃人』の出版記念パーティーがあり、柄にもなく、赤坂のこじゃれたイタリアレストランに行って来た。しかも貸切とはいまどき豪勢な! ちなみに、「ネトゲ廃人」とは、ネットゲームに依存して廃人同然になる人たちの略称。尊敬する先輩、芦…

バルセロナが宇宙一!

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笑える笑える。あのマンチェスターを子供扱いするバルセロナのパス回し!もう宇宙一というしかない。マンチェスターのパス回しが、バルサと比較するとなぜか不正確に見えてしまう。価値とはあくまで相対的なものだ、それがよくわかる。もはやアートと呼ぶに…