2006-01-01から1年間の記事一覧

利休はなぜ四畳半から二畳を求めたのか

ひさびさのワタリウム美術館「庭園倶楽部」。前回は福岡取材で欠席した。今回のテ―マは「茶の空間」。 お茶は最初、「茶寄合い」という愛好者の集いだったらしい。それが「闘茶(とうちゃ。大人数で茶の産地と銘柄を当てる利き茶クイズ)から、千利休の登場…

歌舞伎界の人間国宝へのインタビュー記事掲載

以前、ここで書いた人間国宝へのインタビュー記事が掲載されました。博報堂発行の月刊誌『広告』12月号P26・27。特集「アートの力、デザインの力」の中のひとつ。歌舞伎の四代目中村雀右衛門(じゃくえもん)さんについての記事です。テ―マは「歌舞伎…

「にいちゃん」と呼ばれて

たまに思いがけないことがある。 「にいちゃん、速いなぁ。こっちは自転車こいでるのに、追いつかんわ」 幹線道路ぞいをほっちらえっちら走っていたら、突然、声をかけられた。午後6時すぎだ。さっき抜かしたはずの自転車に乗ったオジサンらしかった。 「あ…

男の気まぐれ料理修業「サンマの梅干煮」〜手軽で美味しい一品

料理ができる男はモテるらしいんで、奥さんから簡単な料理を習うことにした。 まずは、旬のサンマを手軽に調理できて、保存もきく一品。この時期、ぼくの好きな料理のひとつだ。近所のス―パ―ではやくも一尾78円のサンマを3尾購入。まずはハラビレの約2セ…

頭がはれてる感じ

230ページの原稿をようやく書き上げた。「虐待」をテ―マにしたゴースト本なのだけれど、まるでパソコンがフリーズするみたいに睡魔が襲ってきた。今、血液が集まりすぎてて確実に脳が1・3倍くらいに膨れてるな、オレというときもあった。スゲェ体力いる…

甲本ヒロトの言葉

FMで甲本ヒロトと水道橋博士が対談していた。甲本の次の言葉にしびれた。 ストーンズなんて、はっきし言ってそんな上手くないわけ。レベルはもう高校生レベルだと思う。東京ドームのステージに上がってくる表情も、演奏レベルもさ。でもあんだけ金持って、歴…

石田徹也遺作集〜はや二ヵ月、まるで言葉が追いつかない

石田徹也遺作集作者: 石田徹也出版社/メーカー: 求龍堂発売日: 2006/05/01メディア: 大型本購入: 6人 クリック: 134回この商品を含むブログ (100件) を見る 買ってからはや二ヵ月になる。おりにつけ何度もめくっているのだけれど、まるで言葉が追いつかない…

宇多田ヒカル『ULTRA BLUE』〜見慣れた日常に詩情を打ち立てられる彼女のカッコよさ

CD

この人の歌の転調の仕方ってすごい。もう海辺に打ち寄せる波が逆巻いたり、ぶつかり合ったり、跳ねたり、飛び散ったりするみたいに、彼女は歌う。今回のアルバムは、とりわけ旋律をはみ出すような彼女の歌声が耳に残る。 十時のお笑い番組 仕事の疲れ話して…

溝口健二『山椒大夫』〜日本のヴィスコンティか!?

NHK−BSの溝口週間中に録りためていたビデオの中から、『山椒大夫』を見た。グッとはこなかったけど、モノクロの陰影を、成瀬巳喜男とは違った意味でうまく使う監督さんだと思う。あとは、二人が対話する場面で一人には背中を向けさせて、観客がその表情や思…

ジェフリー・S・ヤング、ウィリアム・L・サイモン『iCON(偶像復活)スィーブ・ジョブズ』〜獰猛な魂の荒くれた轍(わだち)

面白かった。すんごい隙間だらけの読書だったが、読み始めるといつもスーッと入っていけるのは、この本のもつ強力なパワーだ。共同執筆で、他の取材スタッフとのチ―ムワ―クが産み落とした作品らしく、100人は裕に超える取材で集めた事実が巧みに構成され…

一目惚れダリア

なにげなく通り過ぎようとした花屋の前で足が止まる。夜道の店先のダリアの滴る赤に釘付けになった。思わず店の中に入っていくと、さらに弾けそうに真っ赤な唐辛子の実も目に入った。決まった。半年ちかくぶりで無性に活けてみたくなった。あんまり赤のよう…

今、働くということ

先週、札幌へと向う特急電車の車窓を眺めながら、ぼくはとても高揚していた。 右も左もわからない場所に飛び込み、慣れない仕事に悪戦苦闘しながら、懸命に働いた。半分ぐらい年下の職人さんを「さん」付けで呼んで、言われた仕事を卒なく片付けることに全力…

宮崎吾郎『ゲド戦記』〜少々小ぶりで、リアリティに欠ける

先日まで修行かつ取材していた牧場から、19歳の男の子が上京。うちに泊まってもらい、六本木ヒルズ見物と映画鑑賞。彼がアニメ好きなので、毀誉褒貶の『ゲド戦記』を観る。かなり時期外れなんだけどさ。ニ―トや引きこもりの増加を踏まえた主人公設定(心の…

日米同盟強化が日米関係の空洞化を早める、という視点

ミサイルが発射されたといえば大騒ぎで、今度は核実験が行われたといって大騒ぎ。新聞からワイドショーから、どれもこれもパブロフの犬みたいだ。 少し古いのだけれど、田中宇さんの今年7月11日付けの指摘が、今回の騒動にも当てはまる気がする。要するに…

共に働くことの意味

思いがけず、すてきな言葉に出会う。 たしか、それは早朝6時半頃だった。5時半から始めた牛の餌の準備を終えて、搾乳をおえた牛たちがそれぞれの場所で餌をもぐもぐと頬張っていた。 「新しい人と仕事すると勉強になります」 19歳の研修生がふいに言う。…

牛ってヤツは

牛ってヤツは人間臭い。この写真みたいに、隣のヤツがふっと餌を食べるのを休んでる隙に、ちゃっかり首を伸ばして横取りするヤツがいる。それをボーッと放置してるヤツとか。好きな飼料を優先して、ニンジンをきれいに後回しにするヤツ。なかなか個別の餌場…

北海道取材旅行中

先月から更新できませんでした。別に失踪したわけではありません。10月1日より、北海道のとある牧場に来ています。その前は他の仕事に追われてました。こちらに来てからも、あれこれ慣れず、バタバタしてました。とりあえず、10日夜に帰京予定。それま…

「楽しむんだ!」と力んでみてもねぇ

秋晴れの日曜日の朝、奥さんと近所のハンバーガー店に行った。テイクアウトして、近くにある幅20mほどの人工滝がある公園で、ブランチを楽しむためだ。で、そのハンバーガー店の求人募集の看板が目に入った。 「楽しむことを、あきらめない」 そう大書さ…

親戚のSさんが、TBSテレビ『世界・ふしぎ発見』に登場!

このブログにも何回かコメントをいただいた、ペルー・リマ市在住の親戚のSさん、こと阪根博さんがテレビに登場された。最近、ペルーで5000年前の遺跡跡が発見され、南北アメリカ大陸で最古の古代文明とされ、世界4大文明とも比肩される大発見だという…

京都散策(番外編)〜恐るべし!自称「カリスマモデル」キッシン小川

お寺巡りをいったんブレイク。寺町京極の商店街で見つけて、思わず二枚も撮影したのが、この看板。元モデル兼俳優で、なおかつ美容室のカリスマオーナーのキッシン小川さん。その京都らしからぬ、激しい自己主張ぶりに吸い寄せられてしまった。グーグルで調…

京都洛西散策(1)〜チンチン電車「京福電鉄」を味わう

仁和寺に最寄の京福電鉄「御室駅」から終点「北野白梅町」まで、チンチン電車にゆられる。嵐山から20分210円で、北野白梅町をむすんでいる。出町柳と鞍馬をむすぶ叡山電車鞍馬線とともに、京都の風情あるチンチン電車のひとつ。 といっても、都電荒川線…

きぬかけの道散策(2)〜仁和寺(にわじ)・宸殿(しんでん)の庭は少々大味?

「ここ見いひんかったら、500円分損してたわ」 すれ違ったオバサンの一言に苦笑させられた。さすが関西のオバサン、世界遺産の価値を500円を損益分岐点とする点が、じつに地に足がついている。竜安寺の石庭を「世界遺産だから」と盲目的にありがたがる…

京都洛西・きぬかけの道散策(1)〜竜安寺にゲンナリ

京都・立命館大学前を出発し、竜安寺から仁和寺までの「きぬかけの道」を歩く。といっても、その大半が二車線道路なので、嵯峨野を散策するようなわけにはいかない。自動車が右往左往しているからだ。それでも少々日差しは強かったけれど、時折、心地いい風…

1分で1時間が目安〜NHK大阪でスタジオ見学

1分で1時間。NHKドラマでの実際の放送時間と、そのために必要な収録のための時間の目安。もちろん、スムーズにいっての話だから、これ以上に収録時間が延びてしまう場合もある。私が寝っころがったり、ぼぉ〜っとしながら観ているテレビの向こうに、それだけ…

博多・秀ちゃんラーメン〜背脂トロコッテリなトンコツスープ&細麺&ざく切り生姜のハーモニー

午後2時半発の飛行機で福岡日帰り取材。午後7時半に終わってから、取材した方々の車で、秀ちゃんラーメンへ連れて行っていただく。地元博多っ子は、東京で人気の一風堂や一蘭にはいかんと聞き、じゃあどこへ行くとよ?と探りをいれたら、秀ちゃんラーメン…

石丸製麺の『讃岐うどん・半生』〜3人前320円の至福

最近のマイブームがこれ。半生麺だが、コシがあって、なおかつ麺に味がある。15分煮込むと裏面にはあるが、差し水しながら13分半であげ、まずは常温の水でぬめりをとり、さらに氷を入れた水で締めてから、だし汁につけて、ざるうどんとして食べてもらい…

現代美術家の中村政人さんからイベント告知が届いたので、転載します。東京メトロ東西線「竹橋駅」と半蔵門線「神保町」駅の間で、やや竹橋寄りです。ご興味のある方は期間中にご参加ください。ぼくも行く予定です。 - KANDADAよりクレメンティーン・デリス“…

タッド・バッジ著『人生も仕事も4つのボ―ルでうまくいく』〜今週上々の売れ行きに感謝!

8月末発売のタッド・バッジさんの著書(ぼくが取材協力した一冊)が、今週の紀伊国屋ランキングで、ダイヤモンド社の刊行物中第1位だったようです。パチパチパチパチ!ちょうど、バッジさんが頭取を勤める東京スター銀行が実施したコンビニの無料ATM作戦で…

エリック・サティ「ジュ・トゥ・ヴ」で両手弾きに挑戦〜ゆ、ゆ、指が動かん、頭が回らん!

先の「大きな古時計」もゆっくりとマスターしたので、今度は両手弾きに挑戦することにした。ふふふふ、密かに練習は30分ずつ続けていたのだ。 やはり、両手弾きができないと、キーボードを買った意味がない。そこで選んだのが、昔好きでよく聴いていたエリ…

40代の肉体こそが最大の教師

先週は地方出張がつづいたので、思うように運動できなかった。そのため、金・土とジムでウォーキング・ジョギング。そして下半身強化のために、ペダルをこぐのではなく、踏み続けるマシーンで、たっぷりと汗をかいた。汗をかいて気持ちはいいが、身体はじつ…