視点

どうでもいいけど「横浜たそがれ」がスゴイ

文字通り、横浜の黄昏(たそがれ)写真。2日遅れのクリスマスを奥さんと過ごすために、横浜に出かけた。大雨の翌日は絶好の快晴で、横浜・山下公園に隣接する大桟橋近くは、何やらオジサンカメラマンが行列してカメラを向けている。その先にはくっきりとし…

nikkeiBPnet「陰湿化が進む精神的いじめ」〜ネット初仕事で「新たな釣り堀」発見

約6400人の高校生アンケート調査をもとに、執拗なからかいなどの「精神的いじめ」について、京都大学の木原雅子助教授にお話をうかがった記事が、昨日アップされました。インターネットでの初仕事です。ご興味があれば、読んでみてください。早速、女子…

「セレブの聖地」拝見〜昼下がり、銀座Sホテルのバー&ラウンジ

仕事の打ち合せで、なぜか銀座Sホテルのバー&ラウンジに昼間行って来た。ここに出入りするのは初めて。なんでもネット検索すると、「世界のセレブきから愛されているスモールラグジュアリーなホテル」らしい。思わずオジサンが、後ずさりしてしまいそうな…

NHK「課外授業・ようこそ先輩」〜子どもと大人が抱える「美しい国」の現実

やっぱり「課外授業」って面白いわ。小学生たちという、ある意味で素直な合わせ鏡を通して、彼らの背後に世の中のあり方がとても鮮明に見えてくる。 久しぶりに観た今朝放送分は、声優の大山のぶ代さんがゲスト。彼女が母校の小学校を訪ね、小学生たちに自分…

NHKドラマ『スロースタート』試写会〜取材者にとってのリアルは途中にしかない

とても気真面目で直球勝負のドラマだった。CMもなく、3分ほどの休憩をはさんで二本続けて観たせいか、じつに濃厚な味わいだ。NHK東京本社で行われた、マスコミ対象のドラマ試写会にお邪魔させていただいた。拙著『レンタルお姉さん』原案、水野美紀さ…

田口ランディさんの当事者意識

少し前の東京新聞に出ていた「いじめ問題」へのランディさんの寄稿文はいきなり導入部分がいい。 ごめんなさい。 まず、私は子どものみなさんに大人として謝らなければなりません。大人の社会にはいじめがいっぱいです。お年寄りから年金をだましとり、平気…

技術に走って品性を欠く

ワタリウム美術館の庭園倶楽部最終回。テ―マは、茶庭において再生された燈篭(とうろう)の変遷だった。ちなみに、寺社で使われていた灯篭を茶庭で最初にリサイクルしたのは千利休。織田信長から豊臣秀吉に権力者が移り、世の中が華美や絢爛を重宝するように…

お願い!情報公開して

サラ金、銀行、大蔵省、弁護士をつなぐ強き絆か。前日の記事を10倍パワーアップした記事を、同じくnikkei netの「Biz−Plus」で見つけた。長銀OBでコンサルタントの箭内昇氏の「サラリーマン金融の何が問題なのか」。じつにわかりやすい。日銀総裁…

消費者金融の未返済自殺と、日本を代表する”ご立派な”金融機関の絆

消費者金融「自殺で返済を支えた人たち」―「日経NET EYE」の太田編集委員の記事が面白い。消費者金融からお金を借りて、未返済のまま自殺した場合、消費者団体生命保険から保険金が消費者金融に支払われる仕組みだ。取りっぱぐれないためのその仕組み…

大衆という「顔ナシ」

「走るのが早いだけでは駄目。最後は人間としての総合力、人間力がないと世界では勝てない」 先週のNHK総合『プロフェッショナル』に出ていた高野進氏(陸上短距離走コ―チ)の言葉は、とてもぴったりと心に貼りついた。一日中家にいる日は最近、筋トレや…

さすが立花隆!

「将を射んとせば先ず馬を射よ」―そんな長い射程をもった言論をひさびさに見つけた。 東京新聞での、「教育基本法改正背後に潜むもの」と題する立花隆氏の以下のような指摘だ。 (前略)戦後新憲法ができたが、国民のマインドが一挙に変わるわけはない。制度…

自家中毒

ネットのコンテンツは3000字が限度で、それ以上はあまり読まれないらしい。30字×100行だ。人気作家が書いたとしても、それ以降はアクセス数が減っていく。有名でない書き手なら急減するらしい。それが雑誌とモニター画面の大きな違いだ。しかも古い…

「わかる」とは何か〜サタカフェ第2回を終えて

「相手を理解しようとする際、人はついつい一方的に、あるいは自分の都合のいいように『理解』してしまいがち。それで相手の上っ面だけをなぞるくらいなら、どのように相手の言うことが分からなかったかを確かめる方がいい」 ゲストの伊勢華子さんとの話の中…

「どうすればいいですか?」ってどうよ?

「どうすれば、○○になれますか?」 「○○になりたいなら、どういう方法が一番早いですか」 そういう質問を平気でする人たちがいる。 さまざまな分野で活躍している人がゲストの、テレビの公開トーク番組などを観てるとかならずいる。たとえグーグルやヤフーで…

足が遅く体力のない犬

うちの近所から神田川までウォーキングで出て、そこからランニング姿で走った。日曜の昼下がり、花見シーズンでもないから人通りは少ない。予想外にアップダウンもあり、10分も走ると足が張った。ちょうど川も道路でさえぎられたので、ウォーキングに切り…

利休はなぜ四畳半から二畳を求めたのか

ひさびさのワタリウム美術館「庭園倶楽部」。前回は福岡取材で欠席した。今回のテ―マは「茶の空間」。 お茶は最初、「茶寄合い」という愛好者の集いだったらしい。それが「闘茶(とうちゃ。大人数で茶の産地と銘柄を当てる利き茶クイズ)から、千利休の登場…

甲本ヒロトの言葉

FMで甲本ヒロトと水道橋博士が対談していた。甲本の次の言葉にしびれた。 ストーンズなんて、はっきし言ってそんな上手くないわけ。レベルはもう高校生レベルだと思う。東京ドームのステージに上がってくる表情も、演奏レベルもさ。でもあんだけ金持って、歴…

日米同盟強化が日米関係の空洞化を早める、という視点

ミサイルが発射されたといえば大騒ぎで、今度は核実験が行われたといって大騒ぎ。新聞からワイドショーから、どれもこれもパブロフの犬みたいだ。 少し古いのだけれど、田中宇さんの今年7月11日付けの指摘が、今回の騒動にも当てはまる気がする。要するに…

共に働くことの意味

思いがけず、すてきな言葉に出会う。 たしか、それは早朝6時半頃だった。5時半から始めた牛の餌の準備を終えて、搾乳をおえた牛たちがそれぞれの場所で餌をもぐもぐと頬張っていた。 「新しい人と仕事すると勉強になります」 19歳の研修生がふいに言う。…

「楽しむんだ!」と力んでみてもねぇ

秋晴れの日曜日の朝、奥さんと近所のハンバーガー店に行った。テイクアウトして、近くにある幅20mほどの人工滝がある公園で、ブランチを楽しむためだ。で、そのハンバーガー店の求人募集の看板が目に入った。 「楽しむことを、あきらめない」 そう大書さ…

40代の肉体こそが最大の教師

先週は地方出張がつづいたので、思うように運動できなかった。そのため、金・土とジムでウォーキング・ジョギング。そして下半身強化のために、ペダルをこぐのではなく、踏み続けるマシーンで、たっぷりと汗をかいた。汗をかいて気持ちはいいが、身体はじつ…

「’06サタカフェ 普段の暮らしから『地球』を感じ考えてみる第1回」〜上田さんがスティーブ・ジョブズとダブった理由

先の26日(土)、田町ヌースフィアでの「サタカフェ」が無事終わった。NPO団体「Think the Earth」の上田壮一さんをゲストに、近刊『気候変動+2℃』(ダイヤモンド社)を題材に、パワーポイントで地球の写真なんか見ながら短い講演をしていただく。 そ…

親との握手

最初は親父だった。 去年、親父が入院して、日帰りで見舞ったとき、帰り際になんとなく僕の方から右手を差し出した。握り返してきた親父の握力はとても強かった。口では不安げなことをいいながら、これなら大丈夫だなと思った。それ以前、親父と握手したこと…

シンプルな着眼点の方が面白い〜NHK「21歳”家族”の軌跡」(18日分)

普通の人や少数派から見た方が、世の中のかたちはよく見える。 7歳から7年おきという定点観測で若者たちの軌跡を追い、彼らを通して日本社会の変遷を見つめる。そんなNHKの番組を観て、改めてそう痛感させられた。今回は「21歳」編。 が、7歳ではい…

失うことと得ること

レンタルお姉さんの一人、川上さんから手紙が届いた。作家の瀬戸内寂聴さんが発行している「寂庵だより」の7月号に、彼女のレンタルお姉さんとしての活動が2ページにわたって紹介されている。寂聴さんの大ファンである彼女にとって、これほど嬉しいことは…

ウォーキングからかんがえる「いちじがばんじ」

このみっかかん、よるがとてもすずしい。 だから、よるのじゅういちじから、さんやれんぞくでウォーキング&ランニング。ゆうほどうをわたるかぜが、とてもここちいい。こんやは、うんどうぶそくのおくさんをさそった。ところがやぶへびだった。 「なんか、…

身の周りにある「オレ安いよ」詐欺

先日、奥さんに頼まれて、豚しゃぶ用にごましゃぶのタレを買いに行った。奥さんの言ったA社製のものの隣に、それより50ミリリットル多くて、およそ100円も安いB社製のごましゃぶタレが置いてあった。どうやら新製品らしいが、それはどう見ても臭い。…

蓮実重彦氏の語る「溝口映画における船」〜青山ブックセンター本店

溝口健二の映画は一本も観ていない。ただ一度、蓮実重彦氏(元東大総長)の映画論をじかに聴いてみたかった。 「溝口の映画を10本観ていない人は、愛国者とは呼ばせない。溝口と君が代とどっちが大事か、答えは自ずから明らかです」 聴衆の注意を引きつつ…

第3回「庭園倶楽部」(in ワタリウム美術館)〜書院造りと数奇屋造り

平安時代の寝殿造り<だだっ広いワンルームを、衝立(ついたて)や屏風(びょうぶ)などで仕切る貴族の住居>から、鎌倉時代になって書院造りと数奇屋造りに別々に細分化していく過程を学ぶ。 書院造りが、武家が公式行事などを行う「表の間」だとすれば、数…

小泉首相の8・15靖国参拝の深層〜小泉・福田・秘書飯島の攻防

日経ネット「プロの視点」で、「小泉首相の8・15靖国参拝の深層」という興味深い記事を見つけた。沖縄遺族会や中国側とのギリギリの調整など、当時の新聞には出てこない舞台裏が書かれている。政策決定がらみだからオンタイムで出せずに、こうしてタイム…